クラウドを活用したエコキュートDR

目的

再生可能エネルギーの導入が広がるにつれて、天気や時間帯によって電力が余ってしまう「余剰電力」が増える傾向にあります。
カーボンニュートラルの実現には、この再生可能エネルギー由来の電力を無駄にせず使い切ることが重要です。
そこで私たちは、余った電力を有効活用する方法として、エコキュート(電気でお湯をつくる機器)をクラウドから操作して自動的に節電・活用を行う「デマンドレスポンス(DR)」に着目しました。
この仕組みが実際に使えるかどうかを確かめるため、研究所内でクラウド経由でエコキュートを制御する実証試験を行いました。

概要と成果

システム概要)

  再生可能エネルギーが余りそうなタイミングでエコキュートを自動的に動かし、余剰電力を活用する仕組みを研究所内で検証しました。
このシステムは、次のような流れで動きます。

  • リソースアグリゲータ(電力をまとめて管理する事業者)のクラウドから、
    エコキュートメーカーのクラウドへ「DR(デマンドレスポンス)を実施してください」という指令が送られます。
  • エコキュートメーカーのクラウドが、その指令を研究所内に設置されたエコキュートへ送信します。
  • 指令を受けたエコキュートは、通常は夜間に行っている蓄熱運転の一部を昼間へ移動します。
  • これにより、昼間に余っている再生可能エネルギーの電力を、お湯づくりに活用できるようになります。

成果)

  • アグリゲータのクラウドからの指示だけで、エコキュートがDRを実施できることを確認しました
  • その結果、これまで必要だった高価なHEMS機器(家庭用エネルギー管理装置)を購入せずに、エコキュートによるDRが可能になりました

この結果、クラウドを使った遠隔制御だけでエコキュートが余剰電力を活用できることが証明され、より多くの家庭で導入しやすいDRの仕組みが実現に近づきました。 


成果の適用先・事例

本研究の成果は、東京電力エナジーパートナー による デマンドレスポンスサービスに適用されています。

  “エコ・省エネチャレンジ 機器制御オプション”(2025年11月4日 プレスリリース)

担当部署

経営技術戦略研究所 技術開発部 エネルギーソリューションエリア